あさきゆめみし ゑひもせす

今日はコロンビア最後の日。
最後の町イピアレスに泊まったホテル。ホットシャワーがふんだんに出て
中央広場に面した前面ガラス張りのちょっと割高な(30000ペソおよそ1350円)の
ホテルの2杯目のフリーコーヒーを飲みながら、テレビでハウルの動く城を見ていた。
どうやら昨日、おとといと降り続いた雨も今朝は上がっているようだ。
今日は、この旅、第12カ国目のエクアドルに入る。
国が変わるので、テンション高め、それに雨続きだったので、気持ちよく走れそうな今日の陽気
に気分上々。
さて、行きますか。
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中央広場(セントロ)の今朝の様子。
国境には9時頃ついた。
コロンビア側のイミグレはすんなり、並ぶこともなくスタンプを頂き、エクアドル側へ。
エクアドルのイミグレは並んでいた。待つこと30分強。
順番が廻ってきてパスポートを提示。
「日本人か?」と聞かれ
「そうだ」の一言を交わしただけですんなり入国スタンプ。いただきました!
建物を出ると両替屋のおっちゃんが話しかけたきた。
が、すでにコロンビアペソは両替済みだと告げ、ツーリストインフォがあるか?聞くと丁寧に連れて行ってくれた。
そこで地図をもらい、また両替屋のおっちゃんと話す。すると観光名所を個と細かく教えてくれた。
そして、旅ついて聞かれたので、いつものように旅がどこから始まってどこへ行くのかなどはなし、
「良い旅を!!道はあっちだよ」とおっちゃん
「ムチャス グラシアス!!」と俺。
エクアドル人もなかなか人情がありそうだ。
イミグレからずっと500メートルくらい延々のぼりが続いた。途中トゥルカンの町を過ぎると
車が通行止めになっていた。どうやらお祭り?か何かあるらしい、が、お構い無しに車の合間を縫って前進。
警官も止めなかったのでいいのだろうと走っていた。
しばらく、車も何も走らないパンアメリカンハイウェイを
気持ちよく走っていた。すると前からすごいスピードでロードレーサーが坂を下りてきた。
車線も無視で。
どうやらロードレースの大会らしい。
邪魔にならないよう坂を上っていたら、上りきったところで人が集まっていてそこで警官に止められた。
後、30分ほどで終わるからここで待ってなさいと言われ。待つことに。
今日は何か競技大会でもあるの?と聞くと
案の定ロードレースの大会でここ3~4日毎日キト(首都)のほうからやってきたそう。
よく聞くと、警官の車のラジヲからも実況ニュースが流れていた。

レースの様子。
30~40分ほど待ってやっと終わりさあ出発。
しかし、感じたのはエクアドルの空の青さと雲の白さのコントラストの美しさ。
周りの景色がさらにそれらを背景にくっきりと原色に浮かび上がる。
標高が3000メートル前後と高いせいだろうか?
本当に息を呑むほど綺麗だった。
こんな原色の世界を目にするたびに、「神は確かに居る。」と
ろくに強い宗教心もないのに感じてしまう。

昼飯といってもチャンスを逃し2時ごろレストランに。
ここの従業員の女の子が飯を食っていると話しかけてきた。
コロンビア人でシャキーラと同じバランキージャ出身の彼女。
21歳だが1歳半の子持ち。出稼ぎでここで働いていると言う。
旅についての質問のほかに
日本からここまでの旅費は幾らかかる?とか
中国と日本は違う国ってホント?とか
中国と日本、どちらが技術先進国なの?とか
死んだら遺体を燃やしてしまうって聞いたけど、日本にお墓はあるの?とか
といった話をしていると。おくからペンとノートを持ってきて
私の名前を日本語で書いてとせがむ。
漢字で書いて欲しいらしい。
クラウディア。
う~ん、急に言われると出てこんなぁ。
「蔵宇O亜」 ディが思い浮かばん。と考え込んでると
じゃあ、ヨハン、息子の名前だけどこれのほうが簡単?と彼女。
うん、「世半」
じゃぁ、アンドレイは?
うん「安土冷井」
ひらめくままに書いたがどうも「ディ」が出てこない。
小さい「ぃ」が漢字にないから難しいよと彼女に言うと
じゃぁ、「デイ」でと
結果「蔵宇出井亜」
ちょっと無理やりだったので苦笑いしながら彼女に言う。
彼女も笑っていた。。。
でも、たくさん同じ発音の違う文字があって特にルールがないから変えることも出来る、書く人によって
違うと説明したら納得していた。
その後、数字の数え方を教えてと彼女
漢数字でノートに 一・二・三・四・五~十まで書いて
下にローマ字で発音を書く。
どう発音するの?と彼女
ローマ字を指しながら
イチ・ニ・サン・シ・ゴ・~ジュウ
でも、他にも、ヒイ・フウ・ミイ・ヨウ・イツ・ムウ・~トウ
とも言うというと、
え~なんて難しいの!?どうやって覚えるの!?
それに書いた文字と発音を一致させるの
(要は漢字の読み方が、スペイン語と違って漢字はは表形文字なので発音の仕方が文字を見ただけで出来ないこと)?
と彼女。
それは、一つ一つ漢字に読み方があってそれを覚えるしかないんだよと僕。
確かにそういわれると明らかに日本語のほうが覚えること、ルールがスペイン語に比べて圧倒的に多い。
スペイン語のアルファベットは30文字だが、日本語はひらがな常用46文字、プラス、カタカナ、
そして漢字は一万語以上。確かに全部覚えているわけではない漢字。でも日常の読み書き
程度はおよその日本人がたしなんでいる。漢字の読み方も音読みと訓読みがあって数字の数え方も
イチ・ヒトツ・ヒイなど数種類。
人間何事もやれば出来るということを証明しているねこれは。
生まれてから自然に覚えてきた母国語。
外に出で異国の文化に触れ他者の観点で見たときに初めて分かる自分のこと、自分たちのこと。
笑いながらレッスンは続いた。飯の途中なのに・・・・。
4~5回繰り返して
覚えた!とうれしそうにはしゃぐ彼女。自慢げに他の従業員に言い聞かせに奥へ走っていった。
あっという間にレストランでの1時間半が過ぎ。。。
残り20キロを走って今日の投宿地に到着。
明日はどんな1日が待っているだろう。

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