旅の醍醐味①

昆明を出て5日目。
昨晩テントの中で考えていた。
昭通市までまだ170~180kmある。
迂回ルートなので距離があるのは仕方がない
今日は55km先に威宁という結構大きめの
町がある、さすがに5泊目は宿に泊まって休みたいと
思った。昨晩雨が降ってテントもべたべたなので乾かしたいし、
洗濯ものもたまってきている。
ので55キロ走って12時ころには町に着いた。
町中を走って宿を物色。
そういえば、2度目の中国に入って、
ホステルには昆明で泊まったけれど、
普通の地元の宿にアタックするのは初めてだな
と思った。何回断られるかと思いながら探してたら
町の端っこまで来てしまった。
仕方がないので戻って探しなおそうとすると
すぐに目に飛び込んできたのは「招待所」といわれる
安宿。断られるの覚悟で最初のアタック。
宿主らしきおばちゃんが現れ、泊まりたいというと、
中国語で10倍くらいになって帰ってきたが何を言ってるのか
さっぱり。しびれを切らして息子を呼ぶおばちゃん。
息子がパスポートを見ながら宿帳を記入して、
値段は60元。部屋を見せてくれて、古いけど
バストイレ付きの部屋でネットもあった。
荷物を運びあげ、洗濯、シャワーを済ませ
町へ買い物に。階下に降りてゆくと1階のロビーで
宿のスタッフやおばちゃん、息子が昼飯を食べ始めてた。
通り過ぎようとすると、一緒に食べてけと誘われた。
中国で初めてこのような誘いを受けたのでちょっと
うれしくなってありがたく申し出を受けて、一緒に
昼食をいただいた。ごはんもお代わりしなさい、もっと
食べなさいで、ありがたく満腹までいただいた。
お礼を言ってそのまま町に買い物に行った。
戻って部屋でゆっくりしていると
息子が部屋にやってきた。
奴は中国語オンリー。英語は全く。
なので中国語で話してくるが何言ってるかわからない?
ノートとペンで筆談すると、やっと意味が分かってきた
どうやら、草海という、この町に来るときに見えた大きな
湖があるが、そこに観光に行こうと誘っているよう。
自分は本当は、ブログの更新やら調べものやら、でやることが
あるので乗り気ではなかったが、まさか、中国で誘いを受けるとは
思ってもみなかったのでOKした。
すぐに支度して2人で町に出かける。
彼がタクシーを捕まえて、乗り込んだ
湖まで10分くらいだろうか?さっき町ブラした
街並みが目の前を通り過ぎていった。
タクシー代は彼がいいよと払った。
草海はちょっとした観光地になってるようで
飯屋や土産物屋が立ち並んでいたが、平日ということもあって
客はあまり多くなかった。
彼が、ボートにのらないか?というので
せっかく来たのだからとOKした。
チケット売り場でチケットを買う。
値段は120元(2040円)とまあまあの値段。
が、これは彼の分も含む2人分を俺が払った。
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救命具をつけてボート乗り場へ
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1艘に6人掛けで乗り込む相乗りスタイル
船頭のおばちゃんが船をこぎながら
観光トークをするスタイルだった。
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おっと、さすが中国、こんなところにも監視カメラが。
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どこまで行くのだろうと思ってたら、湖の結構、中心まで
行くので乗船時間も1時間~1.5時間くらいかかって、
終わった。船の上でノート片手に息子とやり取りしていたら
ほかの客、特に目の前に座っていた女性が英語でどこから来た?
とか、名前は?とかちょっとした人気者になってしまった。
船が終わって、終わるときに船頭にチップ?を払うシステムの様で
息子が俺に「銭、銭」という。
前に座っていた女性が英語でサーティという
30元俺が払った(たぶん一人15元、俺は息子の分もで30)
ここを出るとなぜか来るときタクシーだったのに歩いて
帰ることに。途中、露店でフルーツを売っていた。
この屋台に息子が行って、話してる、どうやら買うみたい。
何かわからなかったけれど一つ味見させられ、
野苺のような甘い果物だった。
数キロほど量りにかけはじめ、
なんと、俺に買えという息子。
いらないいらないこんなに食べられないし
と言っていると、結局1キロに減らして、
「銭、銭、銭」という息子。
俺が払うの?と言いながら仕方なく(観光連れてって
もらったり、飯ごちそうになった、正確には宿にごちそうになった
ので)30元を払う。
受け取った商品をもって歩いてると、その中に手を
突っ込んできて我が物顔で野苺を食べる息子。
なんか違うな。と思いつつ、ま、大人になって
静観していた。
すると息子、次は知り合いの洋服店に立ち寄り
さっき買わされた野苺の袋を俺から奪うと
店主に洗ってもらって、店主と店員に「食べなよ」
とふるまう。店主は俺に、まあ、座りなよと椅子を出す
10分くらいみんなで野苺を食べながら歓談。(俺は
話せないから歓談ではない)。そして店を出た。
次に向かったのが、写真コピー屋。
ここで息子が撮った2人で映った写真を、どうもプリント
アウトしてもらうつもりらしい。ここで嫌な予感。
おれ、そんなんいらないし、と思っていると
息子が「銭、銭」と催促。
仕方なく10元払う。
写真ができると、ラミネート加工を頼む息子。
ここでまた「銭、銭」と息子。
5元払う俺。
またも要らない写真を15元払って買わされ、
息子と俺で1部づつ。
ここで、この息子の一件とは別に、中国、キャンプしずらいし、
走っていても面白くない、山道ばっかだし、1回目のイメージもあった
嫌になっていた頃だった。成都まで行ってそのあとどうするか
(飛行機で飛んでどっか行く)考えようとひそかに思っていた。
そこへきて、中国人がみんなそうではない、たまたま、この
ダメ息子がこうなだけだのはわかっていたが、決定打となって、
もう中国、いいや、飛ぼう。と思い始めた瞬間だった。
2人で歩いて宿に戻ると、ずうずうしく俺の部屋に来る
息子、夕飯を俺の家で一緒に食べようと言ってきた。
断る言い訳も見つからずOKした。
そのあと「日本のお金持ってる?」と船の上で聞いてきた
ので、宿に行けばあるよと言っていた。
それを思い出して見たいという息子
見せてあげると、1000円札元と交換してほしいと言い出した
別に構わないし、レートをネットで調べると1000円=61.86元
だった。なので61元ならいいよと言った。
すると考え込んで、何やら言ってくる息子。
今晩の飯と明日の朝の朝飯を家で食べていけ
だからまけろという。
もう、正直嫌だった。なんなん?コイツ?
それに明日は朝7時に出るから飯いらんし、
もうパン買って用意してあるし。
それを断って61元なら交換してあげると
正当な意見を言ったら、
逆切れ、息子。
怒って、もういい!俺帰る、出てく。と
そのまま出て行った。
なんなん?コイツ?めんどくさい。
ほかっておいて、夕飯の時間だったので
町へ兰州燃面を食べに行った。
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本日の牛肉泡馍。
飯を食って部屋に戻って
昼間息子に邪魔されて出来なかったことをしていた。
ら、夜9時過ぎ、
息子が友達2人を連れて部屋のドアをノックしてきた
最初、無視していたが、しつこいので少しだけ開けると
何かを見に行こうと言ってるよう。
正直めんどくさいし、もうかかわりあいたくないし、
また金たかられるだけだし。
明日早いからと断るがしつこい。
じゃ、「ちょっと待って」と言うと
階下へ去っていったのでそのままほかっておいた。
小ばかにしたように俺の「ちょっと待って」
という日本語の言葉をおうむ返しにおどけて
繰り返していた奴の友人。
正直めんどくさい。
2017年5月19日、走行54.75km。

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