グアナファト、それは今までで一番魅力的な街②

この街にやってきて、宿を探して最初に向かったのが、アグアスカリエンテスのホステルで紹介してもらったホステルだった。
街が複雑に入り組んでいたので探すのに苦労するかと思ったけど、意外とすんなり見つかった。
1泊120ペソとのことだったのでまぁ、ここに決めるだろうなと思いつつ、部屋を見せてもらいに2階へ。
するとそこには、見た顔があった。テーブルには昼間だというのに、1.2リットル入りのビール瓶とグラスが。
彼も僕らを見つけて、お互い笑ってしまった。サカテカスで初めて出会った旅行者?飲んだくれ?さらにアグアスカリエンテスで再会して驚いて一緒にラム酒で乾杯した、その彼だった。
なんとなく、「グアナファトでも会いそうだ」「また、酒飲んでそう」「彼に、観光とか、朝は似合わない」と勝手に彼の話で岳ちゃんと盛り上がっていたが、いざ、3度目に会うと本当にうれしくなってしまった。
しかも、すでにビールを飲んでいた!!
この時点でお互い名前も知らないのだ。これまた不思議だった。これを機会に名前を聞いた。彼は「ヘクトル」と名乗った。なんか、カッチョ良い響き。飲んだくれの哲学者みたいな名前だ(勝手なイメージで、ヘクトルさんすいません)。
結局、この宿に決めた。とりあえず3泊。
彼は、翌日早朝に次の町に旅立った。ちょうど彼の出発に出くわした、次はどこ行くの?と訪ねると「サンミゲル」と笑いながら答える彼。そこへはたぶん僕らはいかない。すると彼が僕らに聞く「次はどこへ行くんだ?」
僕らはケレタロに行くよというと、おおお!じゃあ、待ってるよ!と、おかしそうに笑って答えた。
どうやら、サンミゲルはグアナファトとケレタロに行くもうひとつのルート上にある街らしい。
僕らは、再会を楽しみにして別れた。
彼とはまたどこかで出会いそうな気がして仕方がない。そのときはもちろん、彼の傍らには酒瓶があるに違いない。
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