グランドキャニオン・サウスリムへの道

レアリさんの学校にお別れを告げ、走る事3日。当初の予定では3日でグランドキャニオンに到着予定だったけど、未だ165キロも手前を朝からトロトロ走っていた。
体がなまってしまった訳ではない。モニュメントバレーを出てから激しい向かい風に吹かれていたため、1日の走行距離がおよそ60キロ強。今まで最低100は走っていたので精神的にも疲れていた。強風のなか超重量の自転車を漕いでいるとフラットな道でも坂道を上がっているような感覚だ。腕もお尻も痛くなる。
この日結局、走行30キロ程で雪が降ってきて、もう走る気も全く無くなってしまい、朝、10時からモーテル泊を決め込む。

これが、後から分かった事だが大正解だった。この時点でグランドキャニオン行きを正直迷っていた。が、翌日の快晴に誘われて、サウスリム(南側のグランドキャニオン)への道へと吸い込まれていった。気温は、分かっていたことだけど日中はかろうじて5度くらいはあるんだろうか?夜はといえば-11とか12とか。
出た!
氷点下!
しかし、今までの最低気温体験記録は・・・・。「カナダ・カルガリーの南100キロ付近、10月半ばの気温。夜中で、テントの中で-15、16。なので推定、外では-20℃は軽く越えていたと思う。」である。
なので、未だ、かわいい方だ・・・・?。(^^;
標高、1400メーターほどの道の分岐点からこの日、1900くらいまで上がったところ、走行67キロで野営する。登ってきたときは雪など見当たらなかったのに、ここでは10センチから15センチ程は積もっていた。
翌朝、9時出発。残り67キロを目指しひたすら坂道を上がる。
標高はどんどん上がって行き公園内に到達するまでには2250メーター程になっていた。
道中、道は殆ど除雪されており、走る事が出来た。
初めのビューポイントへ到達したのがお昼頃。ピーカンに晴れていたがさすがに標高のせいか寒かった。

Desert Viewにて。
最高に美しい景観の中、達成感に満たされつつ、園内を行く。

Yavapai Pointからの眺望
園内唯一冬の時期にオープンしているキャンプ場に到着したのは4時近かった。
キャンプ場を探したどり着く。が、入り口が分からない。
立派なシャワー施設とコインランドリーを備えた建物の中でオッサンに「キャンプ場はやってる?」と聞くと、かえってきた答えは「やってるよ。でも雪が除雪してない。」との事。その、程度を除雪された道を走ってきた僕は知る由も無く、場所を聞き向かった。冬のこの時期は管理人も居なく料金はセルフサービスで支払うようだ。
キャンプ場への道に来て・・・・。
びっくり・・・・。
優に50センチは積もっている・・・・。
行けるか?
かろうじて1台の車の轍があったのでその後を行く。
当然、キャンプサイトへのアクセス、サイトは全く無垢の積雪50センチ状態。
これ以上進んで公園を出る気力も残っていないし、園内はどこもこの状態。なので仕方なく、キャンプサイトの中へ、荷物をバラバラにほどき数回にわけてはこぶ。
運び終わったらテントスペースの確保のため雪掻き。
SANY0286.JPG
雪掻き完了。
そんな事してるのは(このキャンプ場でキャンプしようと)僕1人だろうと思いながら、誰も居ないキャンプ場で公園管理者に対して独り言の文句たらたらでテント泊としゃれ込む。
この日、夜は、-14℃程だった。記録更新ならず。残念。

2 Comments

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雪かきお疲れ様です。
私がそのキャンプ場に泊った1月中旬も30cmくらいの雪がありましたが、除雪されてました。が、そのためか?しっかりレンジャーがセルフチェックインのレシート見回りしてましたよ。もちろん払っていましたが、『この14ドルは何?雪かき代か?』と愚痴った記憶があります(笑
寒い北米の旅はもう終わりですね。お互い良く頑張りました☆ 特に、井戸さんは!

そうですね。標高が2000メートル近く下がったここ、フェニックスの日中は初夏の陽気です。アリゾナの太陽を満喫中です。やはり暖かいと心も暖かくなりますね。
これから南下の旅が楽しみです。

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